院長からのメッセージ−TAKASUGI BLOG−

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ワクチン接種後の注意

◇急な副反応が起こることがあるので、接種後15分間は院内で様子観察、接種後30分間は、すぐに連絡をとれるようにしてください。

◇当日は激しい運動はさけて、注射部位は清潔にしてください。

◇当日は入浴しても差し支えありません。

◇翌日にかけて発熱がみられることがよくあります。

◇注射後2〜3日間は、注射部位が腫れることがあります。

◇生ワクチンは、接種後10日前後〜4週間は副反応が起こる可能性があります。

  発熱、発疹(麻しん風しんワクチン、水痘ワクチン)

  耳下腺腫脹(おたふくかぜワクチン)

  その他、ごく稀に血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎などが起  こることがあります。

◇その他のワクチンを受ける場合は、不活化ワクチンは1週間、生ワクチンは4週間あける必要があります。

◇その他、何かご心配なことがありましたら、ご相談下さい。

同時接種の考え方

当院では、予防接種を行う際には、可能であれば複数のワクチンを同時接種しています。

同時接種に対する考え方(日本小児科学会)

◇複数のワクチン(生ワクチンを含む)を同時に接種して、それぞれのワクチンに対する有効性について、お互いのワクチンによる干渉はない。

◇複数のワクチン(生ワクチンを含む)を同時に接種して、それぞれのワクチンの有害事象、副反応の頻度が上がることはない。

◇同時接種において、接種できるワクチン(生ワクチンを含む)の本数に原則制限はない。

利点として、以下の事項があげられる。

1)各ワクチンの接種率が向上する。

2)子どもたちがワクチンで予防される疾患から早期に守られる。

3)保護者の経済的、時間的負担が軽減する。

4)医療者の時間的負担が軽減する。

以上より、日本小児科学会は、ワクチンの同時接種は、日本の子どもたちをワクチンで予防できる病気から守るために必要な医療行為であると考える。

尚、同時接種を行う際、以下の点について留意する必要がある。

1)複数のワクチンを1つのシリンジに混ぜて接種しない。

2)皮下接種部位の候補場所として、上腕外側ならびに大腿前外側があげられる。

3)上腕ならびに大腿の動側の近い部位に接種する際、接種部位の局所反応が出た場合に重ならないように、少なくとも2.5cm以上あける。

http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/saisin_1101182.pdf

風疹の流行について

全国で風疹と診断された患者は、この4か月の合計で5000人を超えています。去年の同じ時期の34倍に当たり、特に4月以降は週に500人を超えるペースで患者が増えており、感染の拡大に歯止めがかかっていません。岡山県でも風疹患者の報告が見られるようになってきました

  抗体を持たない又は低い抗体価の妊娠中の女性が風しんにかかると、赤ちゃんに難聴や心疾患、白内障や緑内障などの障害(先天性風しん症候群)が起こる可能性があります。 昨年の流行の影響で、平成24年10月から平成25年3月末までに、8人の先天性風しん症候群の患者が報告されました。

  • 妊娠中の女性は予防接種が受けられないため、抗体を持たない又は低い抗体価の妊婦の方は、可能な限り人混みを避け、不要不急の外出を控えるようにしてください。
  • 妊婦の周りにいる方(妊婦の夫、子ども、その他の同居家族等)は、風しんを発症しないように予防に努めて下さい。
  • 可能な限り、風しんの予防接種を受けましょう。

風しんの定期予防接種対象者:1歳児及び、小学校入学前1年間の幼児は、多くの市区町村において、無料で受けられます。

また、妊婦を守る観点から、
特に、

(1) 妊婦の夫、子ども及びその他の同居家族

(2) 10代後半から40代の女性(特に、妊娠希望者又は妊娠する可能性の高い方)

(3) 産褥早期の女性
のうち、抗体価が十分であると確認できた方以外の方

は任意での予防接種を受けることをご検討ください。

 

接種ワクチンについて

風しんの抗体価が低い人は、麻しんの抗体価も比較的低い傾向が見られることから、風しんの予防接種を受けられる場合は、麻しん対策の観点も考慮し、麻しん風しん混合ワクチンを接種されることをお勧めしています。

おたふくかぜ(ムンプス)ワクチン

おたふくかぜ(ムンプス)ワクチンは、ムンプスウイルスを弱毒化してつくられた生ワクチンです。定期接種の対象になっていませんが、保育園などの集団生活をおくっている子どもでは、1歳を過ぎて麻しん風疹混合ワクチンの接種が終わったら受けておきたいワクチンです。

 

1回ワクチンを受けると、95%の人が免疫を獲得しますが、流行時に濃厚接触があると発症する可能性があります。しかし、発症したとしてもワクチンを受けていた子どもは、耳下腺の腫脹期間が短く、髄膜炎の合併率も1/10に低下します。ムンプス難聴の予防や成人の睾丸炎の予防のためにもおたふくかぜワクチンを受けておきましょう。

 

おたふくかぜ自然感染の症状とおたふくかぜワクチンの副反応(臨床反応)

症状

自然感染

ワクチン

耳下腺炎

70%

3%

無菌性髄膜炎

3〜10%

1/2,000〜1/6,000

脳炎

2/10,000(0.02%)〜3/1,000(0.3%)

4/1,000,000

難聴

1/400〜1/20,000

極めてまれ

睾丸炎

25%(思春期以降の)

極めてまれ

乳腺炎

15〜30%(思春期以降の)

極めてまれ

膵炎

4%(思春期以降の)

極めてまれ

                                                                                小児科 45, 871, 2004改変

同時接種の利点と懸念事項

私の現時点の結論は、「体調の良い時に、同時接種をして早く免疫をつける」です。

予防接種を受けるにあたり、同時接種に不安を覚えるご両親もおられますので、以下にまとめを記載します。

(利点)

1.複数の疾患に対する免疫を早くつけられる(病気になる前に予防)。

2.受診回数を減らすことで保護者の負担を軽減。

3.基礎疾患を有する児への対応が可能(体調のよい時期に複数の免疫をつける)。

 

(懸念事項)

1.有効性が劣らないか?

→有効性、免疫原性が低下することはない。

2.安全性は大丈夫か?

→重篤な副反応が起こりやすくなることはない。

3.有害事象の因果関係解析に関して複雑な考察が必要となる可能性がある。

生ワクチンと不活化ワクチン

○「生ワクチン」には、病原性を弱めた病原体(ウイルスや細菌)が入っています。つまり、病原体の病原性を弱めて(弱毒化)作ったものですから、病原体にかかった時とほぼ同様の仕組みで強い免疫ができます。免疫をつける力が優れている一方で、まれに病原体に罹患した時と同じような症状がでることがあります。

麻しん(はしか)、風しん(三日ばしか)、水痘(みずぼうそう)、ムンプス(おたふくかぜ)、ロタウイルスのワクチン、結核のBCGが生ワクチンです。

 

○「不活化ワクチン」は、不活化した(殺した)病原体(ウイルスや細菌)からつくられます。つまり、免疫をつくるのに必要な成分を取りだして病原性をなくして(不活化)つくったものです。病原体としての働きはないので、病原体と同様の症状が出るという副反応はありません。もちろん、接種後の発熱や注射部位の発赤腫脹などの副反応はあります。

三種混合ワクチン(百日咳、ジフテリア、破傷風)やポリオ、インフルエンザ桿菌b型、肺炎球菌、日本脳炎、B型肝炎のワクチンが不活化ワクチンです。

不活化ポリオワクチン

来月9月から、不活化ポリオワクチン接種ができるようになります。

初回接種3回と追加接種1回の計4回接種が基本スケジュールです。

初回接種は、生後3ヵ月から3〜8週の間隔をあけて3回接種。

追加接種は、初回接種後6ヵ月以上あけて1回接種してください。

 

※  生後90ヵ月(7歳6ヵ月)までの間であれば、不活化ポリオワクチンの接種が可能です。

※  経口生ポリオワクチンを1回接種している場合は、不活化ポリオワクチンを初回接種として2回、追加接種として1回、合計3回の接種をしてください。

 

○ポリオってどんな病気か?

ポリオは“ポリオウイルス”による急性のウイルス感染症で、1960年代に日本でも猛威をふるいました。ポリオウイルスに感染しても多くの場合、目立った症状は現れません。しかし、ごく稀に四肢に麻痺が現れ、その麻痺が一生残ってしまったり(小児麻痺)、重症の場合は死亡することもあります。世界では、まだポリオが発生している国がありますので、日本でもワクチンによる予防を継続する必要があります。

 

不活化ポリオワクチンって、どんなもの?

ポリオウイルスの毒性をなくし(不活化し)、免疫をつくるために必要な成分だけを取りだしてつくったワクチンです。不活化ポリオワクチンではワクチン接種によりポリオ様麻痺が発症することはありません。

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