ドクターからのメッセージ

The message from doctors

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当クリニックの訪問診療と医療的ケア児について

・当クリニックでは、医療的ケアを受けている方の自宅へ訪問診療に伺い、日常生活がより良く過ごせるように一緒に考えサポートいたします。

ワクチンデビューでご両親に伝えたいワクチンこと1:ロタウイルスワクチン接種について

ワクチンデビューでご両親に伝えたいワクチンこと1:ロタウイルスワクチン接種について

2020年10月からロタウイルスワクチンが定期接種になっています。

現在、ロタウイルスワクチンには、異なる会社から供給されている2種類が存在します。

われわれは、お子さまがワクチン接種スタートするタイミングで、ワクチンについて学び、考えていただく良い機会ととらえて、この2種類のワクチンについて知っていただき、ご両親に選択していただくこととしています。

以下に簡単な比較表を作りましたので、参考にしていただけると幸いです。

http://localhost/soy/soycms/index.php/Entry/List/7ロタウイルスワクチンの選択ポイント

ワクチン接種後の注意 NEW!

ワクチン接種後の注意

◇急な副反応が起こることがあるので、接種後15分間は院内で様子観察、接種後30分間はすぐに連絡をとれるようにしてください。

◇当日は激しい運動はさけて、注射部位は清潔にしてください。

◇当日は入浴しても差し支えありません。

◇翌日にかけて発熱がみられることがよくあります。

◇注射後2〜3日間は、注射部位が腫れることがあります。

◇生ワクチンは、接種後10日前後〜4週間は副反応が起こる可能性があります。

  発熱、発疹(麻しん風しんワクチン、水痘ワクチン)

  耳下腺腫脹(おたふくかぜワクチン)

  その他、ごく稀に血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎などが起こることがあります。

◇その他のワクチンを受ける場合は、生ワクチン同士は4週間あける必要があります。

◇その他、何かご心配なことがありましたら、ご相談下さい。


頭部打撲・外傷後の注意について

湿疹でもらった塗り薬、ステロイド軟膏

(心配・質問)

~湿疹でもらった塗り薬・8ヶ月息子~

 

はじめての子育てに奮闘中の新米かあさんです。

8ヶ月になる男の子のことで相談させてください。

5月に入って暑くなってくると同時に、顔や体にかゆそうなブツブツができました。

「よくあることだよっ」て話には聞いていたけど、ほっといていいものか、どうなのか?もわからず、

小さな体に広がる様子がかわいそうで・・

そこで、近所の小児科で診てもらいました。

待ち時間は、おむつが気持ち悪いのかぐずり、

おなかがすいたのかぐずり、

私も落ち着かない気持ちのまま診察室にはいりました。

小児科受診も慣れていないし、子どもがそんな状態だったので、落ち着いて話しが聞けませんでした。結局、弱いステロイドが入った塗り薬を処方してもらって帰宅しましたが

「どのタイミングでどれくらい塗って大丈夫か」をちゃんと聞けてないことが後々気になりました。

効果的にお薬を塗って早く治してあげたいのですが、ステロイドというと何となく「使わない方がいい」というイメージがあって使用に慎重になります。

どれくらいで治まるかわからないけど、使い続けて副作用の心配はないですか?

 

(回答)

乳児は皮膚も弱く、汚れや乾燥、刺激で容易に湿疹(ブツブツ)が出ます。

もちろん、湿疹が長引く場合には、アレルギーが原因となるアトピー性皮膚炎の場合もあります。

湿疹が赤みを帯びていたり、汁がでているような場合は、炎症がありますので、ステロイド軟膏を使用する方が治るのはスムーズだと思います。

もちろん、ステロイド軟膏にしても、それ以外のお薬でも、薬ですから副作用の心配が全くないわけではありませんが、適切に使用すれば安全に効果的に使用できます。

 

  • まず石けんの泡を用いた手洗いのスキンケアが大切で、しっかり汚れをおとして、しっかりすすぎます。汚れや汗があると、ステロイド軟膏も効果がありません。
  • ステロイド軟膏は、1日に2回塗るのが標準的で、スキンケア後(入浴後)5分〜10分くらいで塗るのが効果的です。
  • チューブから指の第一関節まで(1FTP)の軟膏を絞り出し、手のひら2枚分の面積にのせるように塗布します。

 

ステロイド軟膏を中止したら、また、すぐに悪くなる場合などには、ステロイド軟膏を1日に1回に減らして、保湿剤を1日1回塗布するなどして、ステロイド軟膏を徐々に中止したり、保湿剤のみを継続する方法も効果的です。

湿疹が長期間改善しない場合は、改めて医師に相談すると良いと思います。

 

こどもの熱性けいれん

(質問・心配)

~初めての熱性けいれん・1才6ヶ月~

38度前後の発熱が始まって2日目の夜です。

夕飯の時、相変わらず熱はありましたが、元気だったので、膝に座らせて水分をとり、食卓を一緒に囲んでいたところ、突然けいれんが始まりました。

そのとき、唇は真っ青で、歯をぐーっと噛み締めて、両手は子どもの力と思えないほど強い力でぎゅうーっとにぎりしめて、名前を呼んでも全く反応がありません。

初めてのことにびっくり、というか、このまま死んでしまうんじゃないかと思って、親の私もパニックに近い状態でした。

できる手当なども思いつかず、すぐに救急車を呼んで夜間救急に搬送してもらいました。病院に到着する頃にはけいれんは治まっていましたが、どれくらいの時間続いたか確認する余裕はありませんでした。

先生からは、「熱性けいれん」と診断で、少し休んで自宅へ戻りました。

今後けいれんが起きたときの対応はどのようにしたらよいでしょうか?

また、熱性けいれんは繰り返すこともあると聞きましたが、脳や他への影響が起こる心配はないんでしょうか?

 

(回答)

 熱性けいれんは、6カ月から6歳くらいまでの小児約10人に1人が経験するもので、熱以外にけいれんする原因がないものを言います。そのうち、一生に1回だけの児が約半数で、残りの半数は6歳頃までに2回以上けいれんします。

熱性けいれんを目の前で見ると、本当に「死んじゃうんじゃないか?」と思って慌てますが、実際は、けいれんが20分以上つづく場合を除いて、命に関わることは少ないとされています。しかし、けいれん中に嘔吐があり、吐物をのどに詰まらせたりすると呼吸が出来なくなって、危険な状態になります。つまり窒息です。ですから、けいれんを見た場合は、吐物がのどに詰まらないように横を向けて、心を落ち着かせて、何時何分から、どんなけいれんをしているかを良く観察しておくとよいと思います。多くの熱性けいれんは、3分程度で自然に止まるので、けいれんが止まったら、それからゆっくり病院を受診していただくのがよいと思います。もしも、けいれんが3分以上、停止しない場合は、救急車を要請するなどして、救急診療可能な施設へ搬送する必要があります。熱性けいれんを2回以上起こす児については、6歳頃まで、発熱時に、けいれんを予防する坐薬(ダイアップ)を使用する方法がありますので、かかりつけ医と相談してみると良いと思います。

 

(その後)

熱がきっかけで引き起こされる症状に、親としてこんなに不安になるものもあるんですね。ただ、20分というとかなり長い時間に思えますが、命に関わる事は少ないと聞いて驚きと同時に、安心しました。

どんなけいれんか?を見るときのポイントはありますか?

 

(回答2)

どんなけいれんか?を見るポイントとしては、以下のような点に注目すると良いと思います。

  • 顔色はどうか?
  • 目の向きはどうか?
  • 呼びかけに反応するか?意識はあるか?
  • 両手両足か(両側性)、右手右足だけか(片側性)?
  • 力が入っているか(強直性)?、ガクガクしているか(間代性)?、力が抜けている(脱力性)

最近はスマホで動画が撮れるので、二人以上いて余裕があれば、動画で撮影しても良いと思います。

こどもの解熱剤

(質問・心配)

~解熱剤をもらったのですが・2才娘~ 

38度を超える熱が出たので、小児科を受診した際に解熱剤をもらいました。

「38.5度を超えてしんどそうだったら使ってね」と話はあったのですが・・

「熱が出るのは体の中に入ったウイルス?細菌?をやっつけるためだから無理に下げない方がいい」と聞いた事があるな~と思い出して、使った方がいいのか、使わない方がいいのか判断に迷います。

こういうときには使った方がいいよ、とか、目安はありますか?

 

(回答)

子どもの発熱の多くは、病原体(ウイルスや細菌)の感染によっておこります。体温が高くなると病原体の活動が抑えられるので、子どもにとって発熱は一種の防御反応といえます。そして、解熱剤は、その防御反応を抑えて、熱を一時的に下げるお薬と考えて下さい。ですから、熱が出たからといって解熱剤ばかり使っていると、病気は治りにくくなりますから、基本的には使わない方が良いと考えています。

熱がでたら、手足が冷たく、寒気を訴えていなければ、薄着にして、クーリングと言って大きな動脈の近く(首、脇、そけい部)をアイスノンなどで冷やしたり、濡れタオルで体を拭いてあげると良いと思います。熱を下げる効果は少ないですが、おでこに“冷えピタ”などを貼ると気持ちはよいと思います。

しかし、熱は通常、午後から夜にかけて高くなり、高熱は子どもにとって辛いものです。特に夜中にうなされて眠れないと体力も消耗してしまいますから、夜間の高熱で眠ることができなければ、解熱剤を使って一時的に熱を下げて眠れるようにしてあげると楽に過ごせます。こんな時は、きっと看病する親御さんも仮眠が取れて疲れも和らぐと思います。

ですから、38.5℃以上の発熱であっても、できるだけ日中はクーリングで様子をみて、夜中にどうしてもという場合に解熱剤を使用するといった具合にすると良いのではないでしょうか?

 

(その後)

先生の(看病する親御さんも仮眠が取れて疲れも和らぐと思います)の言葉に

肩の力を抜く事ができました。

仕事があったり、他に看てくれる人がいない時、親の方がぐったりしてしまうことがあるんですよね。病気が治りにくい体にならないように、教えていただいたクーリングで乗り切ってみます。

今後、解熱剤は最後の切り札としてつき合っていこうかな、と思います^^

こどもの胸痛

(質問・心配)

~心臓がいたい!と目を覚ます。小1のこども~

まだまだ朝夕冷え込む3月の明け方のことです。

小学1年生の娘が、(おなかがすいて気持ち悪い~)と突然起きだしてきました。

この時はまずトイレにいった後に、ご飯を二口食べ、おなかをさすってあげるとすぐに眠りにつきました。

それから1時間も経たない午前5時頃、今度は(いたい、いたい~!)と泣きながら目を覚まして、私もびっくり。

どこが痛いか聞くと、左の胸を押さえて

(ここがどきってして急に痛くなる;;)

(こわい~)と娘。

心臓?手を当てるとたしかにドキドキと鼓動が激しいような・・

この時もさすってあげるうちに2~3分もしたら眠りにつきました。

が、また20分ほどして(いたい~!)

さすってあげると眠る。

そしていつもより遅めの7時過ぎになり起きてきたので、どう?と聞くと

(またいたくなるかも・・)

というものの、痛みは無くなっていたようです。

痛いという場所が心臓だし、このまま様子をみていいものでしょうか?

それとも早めに受診したほうがいいでしょうか?

 

 

(回答)

子どもが「胸が痛い(=胸痛)」というと、ずいぶん心配されたことと思いますが、実際に緊急性の高い子どもの胸痛は極めて稀なことです。

大人が「胸が痛い」と言うと、狭心症、心筋梗塞、大動脈解離など、命に関わる重大疾患の可能性があるから、みなさんは子どもが「胸が痛い」というとすごく心配になるのだと思います。

しかし、子どもは、大人と違って、原因のはっきりしない特発性胸痛や心理的ストレスや心理的葛藤による心因性胸痛がほとんどで、心臓や肺に問題があるのは5-10%と言われています。心臓や肺のごく稀な病気が潜んでいる場合は、適切な対応が求められますが、特発性胸痛や心因性胸痛に対して過剰な検査を行うのはいかがなものかと思います。

こどもが「胸が痛い」と訴えた時には、基本的に経過観察で構いません。しかし、胸痛の程度が強い場合、長く持続する場合や、「発熱がある」「嘔吐がある」「お腹が痛い」など、胸痛以外の症状を伴う場合には重大な病気も考慮して小児科を受診して下さい。

 

(その後)

なるほど、大人と子どもの違いがあるんですね。

その後、本人は何もなかったように胸の痛みを訴える事もなくなりました。

顔色もよく、食欲もあります。

最近学校生活や日常の中で普段以上に(がんばる!)という場面が続いたり

私が忙しい日が続いたので(ストレス??)とかいろいろ考えました。

体は大丈夫のようなので、これをきっかけに心穏やかに過ごす事を心がけたいと思います^^

ありがとうございました。

同時接種の考え方

当院では、予防接種を行う際には、可能であれば複数のワクチンを同時接種しています。

同時接種に対する考え方(日本小児科学会)

◇複数のワクチン(生ワクチンを含む)を同時に接種して、それぞれのワクチンに対する有効性について、お互いのワクチンによる干渉はない。

◇複数のワクチン(生ワクチンを含む)を同時に接種して、それぞれのワクチンの有害事象、副反応の頻度が上がることはない。

◇同時接種において、接種できるワクチン(生ワクチンを含む)の本数に原則制限はない。

利点として、以下の事項があげられる。

1)各ワクチンの接種率が向上する。

2)子どもたちがワクチンで予防される疾患から早期に守られる。

3)保護者の経済的、時間的負担が軽減する。

4)医療者の時間的負担が軽減する。

以上より、日本小児科学会は、ワクチンの同時接種は、日本の子どもたちをワクチンで予防できる病気から守るために必要な医療行為であると考える。

尚、同時接種を行う際、以下の点について留意する必要がある。

1)複数のワクチンを1つのシリンジに混ぜて接種しない。

2)皮下接種部位の候補場所として、上腕外側ならびに大腿前外側があげられる。

3)上腕ならびに大腿の動側の近い部位に接種する際、接種部位の局所反応が出た場合に重ならないように、少なくとも2.5cm以上あける。

http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/saisin_1101182.pdf

便秘を食事で改善しましょう!

便秘を食事で改善しましょう。

肉食を減らし、食物繊維を増やし、発酵食品でよい腸内環境を作りましょう。

そして、腸内に負担がかかる食べものを減らしましょう。

「ああ、なつか」

あ:脂っこいもの

あ:甘いもの

な:生もの

つ:冷たいもの

か:辛いもの

「ああ 夏か」と覚えましょう。

平成26年9月 おおばこ健考だより

赤ちゃんの首のじくじく

Q)こんにちは、ご無沙汰しています。
二人めが産まれてのんびり過ごしている今日この頃ですがひとつご相談があって連絡させていただきました。
実は数日前に首の食い込みのところがうまく洗えていなかったせいか、一部ただれて皮が剥けて浸出液が出ています。
お風呂の時に泡で洗ってやりますが、日中肉に埋もれてほとんど空気にさらされないので乾かずじくじくして変な臭いもしてます。
家庭で出来る対応でよいか、もしくはさっさと病院につれていった方が良いでしょうか?
つれていくとするなら皮膚科か、小児科かか迷っています。ご教授頂けると幸いです。(*^o^*)
ぶしつけな質問ばかりですみません<m(__)m>。
ご返信頂けると幸いです。

A)こんにちわ。
今日は外来がのんびりなので、レスしています。
これは乳児湿疹として、よく見られるものです。
浸出液が出るくらいなら、薄いステロイド薬(ロコイドなど)などを少し塗布してあげると改善しやすいです。
もちろんスキンケア(1日2回くらいは石けんで洗う)が基本です。
病院は、子どもに関しては、まず何かあれば小児科(かかりつけ)
を受診して、専門的対応が必要な場合は、それぞれの科に紹介(皮膚科、耳鼻科、眼科など)の方が良いと思います。
持論です。

熱中症

梅雨が明けて夏本番、夏休み、いかがお過ごしでしょうか?

暑い夏に多くなる熱中症について書いてみます。

熱中症について

高温多湿の環境下で生体に発生する障害を「熱中症」と定義しています。

重症度によってⅠ度~Ⅲ度に分類されています。

Ⅰ度(軽症):失神、こむら返り、四肢・腹筋のけいれん、皮膚蒼白

Ⅱ度(中等症):強い疲労感、めまい、虚脱感、頭痛、嘔気、嘔吐、下痢、体温上昇、多量発汗、頻脈

Ⅲ度(重症):深部体温39℃(腋窩38℃)以上の高熱と、1.脳機能障害(意識喪失、せん妄、異常言動)、2.肝腎機能障害、3.血液凝固障害 のうちいずれか

 

【治療について】

熱中症を疑う症状が現れた時には、

①運動や労働を中止すること。

②水分・塩分を摂ること。

③体を冷やすこと。

④救急対応をすること。 が大切です。

 

【予防について】

暑さへの順応(最低1週間はかかる)

水分・塩分の摂取

体を冷やす

休憩・休養をとる

緊急事態の準備・手配 


(院長からのもう一言)

地球温暖化や都市部のヒートアイランド現象によって熱中症は増加傾向にあり、注意が必要だと思います。しかし、それにしても、マスコミは「夏が、暑さが悪い」と言わんばかりに、少し騒ぎすぎだと思いませんか?

熱中症について煽り立てるのではなく、「暑い夏を、熱中症にならずに、こんな風に楽しみましょうね」とやってくれることを願います。

さらに言うと、

熱中症の増加は、暑い日にどのように生活・活動するのか?という問題を提起していると思いますし、日頃からエアコンで快適さに慣れ親しんでしまって、暑さへの馴化(慣れ)を失っている我々自身の生活にこそ問題があると思うのです。

日本の夏が亜熱帯化してきているですから、東南アジア諸国の夏の生活スタイルを真似してみると良いのかもしれません。

 

かかりつけ医

「かかりつけ医」をもっていますか?子どもの具合が悪いときや、予防接種を受けるときには時には病院やクリニックに行いきます。そこでは、医師が、経過を聞いて、診て、考えて、対処法を教えて、必要があれば薬を出してくれます。このとき医師は、客観的な専門家として、真剣に対応するはずです。でも、すべて分かるわけではないので、受診後の経過がとても気になります。

 良くなっていたらうれしいし、そうでなかったら悲しくつらい気持ちになります。そして、良くなってないときにこそ、「どうしてだろう?」と、より真剣になります。そんなときほど医師としての責任を感じながら懸命に診療します。   

 受診後の経過が良くないときは、もう一度同じ医師とたくさん会話をしてください。分からないことがあれば質問を、心配なときにはその気持ちを伝えてください。こうしたやりとりを何度も重ねていくことで、医師と患者やその家族の間に信頼関係が出来きると思います。いつしかその医師は、日常的な診療や健康管理をしてくれる「かかりつけ医」になっていると思います。


風疹の流行について

全国で風疹と診断された患者は、この4か月の合計で5000人を超えています。去年の同じ時期の34倍に当たり、特に4月以降は週に500人を超えるペースで患者が増えており、感染の拡大に歯止めがかかっていません。岡山県でも風疹患者の報告が見られるようになってきました

  抗体を持たない又は低い抗体価の妊娠中の女性が風しんにかかると、赤ちゃんに難聴や心疾患、白内障や緑内障などの障害(先天性風しん症候群)が起こる可能性があります。 昨年の流行の影響で、平成24年10月から平成25年3月末までに、8人の先天性風しん症候群の患者が報告されました。

  • 妊娠中の女性は予防接種が受けられないため、抗体を持たない又は低い抗体価の妊婦の方は、可能な限り人混みを避け、不要不急の外出を控えるようにしてください。
  • 妊婦の周りにいる方(妊婦の夫、子ども、その他の同居家族等)は、風しんを発症しないように予防に努めて下さい。
  • 可能な限り、風しんの予防接種を受けましょう。

風しんの定期予防接種対象者:1歳児及び、小学校入学前1年間の幼児は、多くの市区町村において、無料で受けられます。

また、妊婦を守る観点から、
特に、

(1) 妊婦の夫、子ども及びその他の同居家族

(2) 10代後半から40代の女性(特に、妊娠希望者又は妊娠する可能性の高い方)

(3) 産褥早期の女性
のうち、抗体価が十分であると確認できた方以外の方

は任意での予防接種を受けることをご検討ください。

 

接種ワクチンについて

風しんの抗体価が低い人は、麻しんの抗体価も比較的低い傾向が見られることから、風しんの予防接種を受けられる場合は、麻しん対策の観点も考慮し、麻しん風しん混合ワクチンを接種されることをお勧めしています。

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